第5日目
Monday 3 May, 2010


今朝はコンチネンタル・ブレックファスト。バイキング的にパンやコーヒー、果物などを取って食べる。

さて、今日の目的地はヘイ・オン・ワイ。
「ワイ川のほとりのヘイの町」という意味で、
ワイ川という事はやっぱりティンターンと同じく
イングランドとの国境ギリギリでウェールズの町なのです。
この町もまたティンターン・アビーと一緒に森薫のブログで知りました。

ヘイ・オン・ワイは町中のそこかしこに古書店が立ち並ぶ「本の町」です。
この町も地球の歩き方には載っていませんが、
ネットで調べていると神田神保町が結構引き合いに出されている事がわかります。

神田といえば私は中学時代、中二ではなく中三の時でしたが、
修学旅行の東京見物に際して下調べをしていたときに初めて神田を知って、
やはり「本の町」という二つ名に強烈に魅了された思い出があります。
だって「○○の町」だなんて、いかにもファンタジー系漫画に出てきそうじゃないですか。
王ドロボウJINGみたいな感じで。
それだけで行く理由は充分です。


ヘイ・オン・ワイへ行くには、
カーディフからHereford(日本語表記は"ヘレフォード"が多いようですが、私には"ヒアフォード"に近く聞こえた気がした)まで電車で1時間、
そこから更にバスで1時間くらい。

Herefordに着いてバスターミナルへ行ってみると、なんだか妙に閑散としている。
バスターミナルは結構でかいし開いてるし、一応人はいるんだから運営してないって事はないだろう。
なのに到着時刻になっても、それから更に30分以上経過しても一向にバスは来ない。
「ん!?まちがったかな…」と某アミバみたいな台詞を口走りながら寒い中それでも立ち続けていると、
他の客が時刻表を見ながら「Sunday and Holiday...」とつぶやくのが聞こえました。
あれ、今日は月曜日のはず…しかし時刻表を見るとなるほど、
確かに休日ダイヤでは次のバスはまだ来てなくて正解のようです。ん、まちがったかな。

そんなわけで更に待ち続け、休日ダイヤの到着時刻から更に更に15分後、
もう本の町はあきらめて次の町へ行こうかと思い始めた頃にようやくバスが来ました。
そうか、今日は休日だったのか…
5月3日…もしかしてメーデーってやつなのか!?
メーデー!メーデー!SOS!
ウィンスペクターとか懐かしすぎるだろ(謎)。



そんな感じでようやく到着した本の町、ヘイ・オン・ワイ。
さっそく一件目の本屋が見つかり、入ってみる。

左:『ドアんトコの箱にお金を入れてネ!』
右:『ハードカバーならどれでも1ポンド。ペーパーバックなら50ペンスだヨ!』

田舎の無人野菜売り場みたいに、性善説によって運営される本屋が
こんな感じであちこちに。


城の中がまるごと本屋というヘイ・キャッスル、その城内の道にも無人本屋が。



本を買ったところで英語なんてろくに読めるワケではないのですが、
この雰囲気だけで、寒い中長い時間バスを待っていた甲斐がありました。


野晒しの本。
もちろん雨や露でどの本も漏れなくしっとり濡れており道端のエロ本状態
だがこんな状態のモノでも1冊50ペンスだというのです。
つまり濡れたエロ本1冊50円…?
いや、別に本棚の中にエロ本が詰まっていたわけではないのですが、
ただ、エロ本の価値について思いを馳せた時、
我々は決して忘れてはいけないッ!

濡れたエロ本が小中学生男子達に与えた
夢や希望はプライスレスだという事をッ!



ヘイ・オン・ワイにはアンティークショップや雑貨屋なんかも多いようで、
そんな中で画材店を見つけたので入ってみると、
何やらペンてるのみず筆が、日本語パッケージのまま売ってました。わざわざ輸入したというのか…。
それは日本でいつでも手に入りそうなので、ここでは土産に羽ペンを購入。

日本で売ってるGペンのペン先をつける事ができましたが、柄が短くて実用性には難あり。
但し、部屋の飾りとしてペン立てに差しておく分にはとても私好みです。


町中をぐるぐる歩き回っているうち16~17時頃になると、
やはり空は明るいのに次々と店が閉まっていく。早ぇよ、もうちょっとやる気出せよ…。



バスでHerefordに戻り、今夜の宿について考える。
次の行き先のオックスフォード行きは、Herefordから直接行ける電車はもう乗れない。
ウォスターなる町で乗り換えれば行く事はできるが、着くのは0時頃になるらしい。
ウォスターも地球の歩き方には載っていないが、
トーマスクックの時刻表では太字で書かれているのでそれなりに大きい町と判断、今夜の宿に決定。

ウォスターで降りて、最初に見つけてたホテルに泊まりました。一泊£65。
一見ゴージャスのようで、コンセントがガタガタだったり、暖房が電気ヒーターがメインだったり所々ボロい宿でした。
とりあえず寒いので電気ヒーターはつけっぱなし、
野外の本棚で買った湿った本をドライヤーで乾かしてから寝ました。