第8日目
Thursday 6 May, 2010


今朝のユースでは朝食はついてないので、起き次第さっさと出て行く事に。
今夜もこのユースに泊まるので、荷物はコインロッカーに預けておきます。


今日は子午線の基準グリニッジへ行きますが、
道すがら見るだけ見ておきたいロンドンの名所を回ることにします。

先ずはギルドホール。

どうやら中世において行政の中心地だったようですが、
同業組合であるギルドに行政と一体どんな関係が?
まぁ過去はともかく、現在も市庁舎みたいな所なんだそうです。


セント・ポール大聖堂。

ゴシックだかバロックだか、建築学的に名高いようですが、
私はそのへん今のところまだ疎いので、今回はただの目印扱いです。


セント・ポール大聖堂を目印にして探していたのがこの紋章院。
イギリスでは未だに紋章の管理を役所で行っているのです。

非常に興味深くてゾクゾクするのですが、観光客がいきなり現れて見学可能なのかがわかりません。
少なくとも日本語の観光ガイドを探したところ、書籍でもネットでも見つける事はできませんでした。
とりあえず観光名所だらけのロンドンの中で、敢えてここを目的にするような人間は少なからず「変」なのでしょう。

チキンなので、せっかく訪れてもこれ以上はどうしようもありません。
仕方ないので、外観だけで我慢します。

連合王国の国章です。

4分割された盾の左上と右下、赤地に金の「3頭の獅子」はイングランドの王室の紋章、
右上、金地に赤の「立ち上がる獅子」はスコットランドの国章、
右下の青地に「金のハープ」はアイルランドの国章です。
国旗もそうですけど、ウェールズはハブられてますよね。
一方、盾持ちの方は獅子がイングランド、ユニコーンがスコットランドを象徴しています。

この紋章はイギリスの国章であると同時にイギリス国王(女王)の紋章でもあるのですが、
さりげなくテューダーローズがあしらってあるのも興味深いですね。

テューダーローズとは、上図で獅子とユニコーンの足元に一輪ずつ咲いている、
白薔薇とそれを覆う赤薔薇の図案です。

英仏百年戦争の直後、
当時の英国王朝であるランカスター家に対して
ヨーク家が王位継承をめぐって反乱を引き起こしました。
赤薔薇を紋章とするランカスター家に対し、ヨーク家の紋章は白薔薇。
後に"薔薇戦争"と呼ばれる戦乱の始まりである───

そうです、
FFタクティクス獅子戦争の元ネタです。

獅子戦争では白獅子、黒獅子どちらの貴族でもなく、平民出身の若き英雄が王女と結婚して
衝撃のエンディングで物語は幕を閉じますが、
薔薇戦争はランカスター家の継承者ヘンリー7世と、ヨーク家のエリザベスとの結婚により終結し、
赤薔薇と白薔薇の和解を示すテューダーローズを紋章とするテューダー朝が成立するのでした。




紋章院を眺め終えたら、グリニッジ行きの電車に乗る為に駅へ。
その経路上、ロンドン橋を通りました。


少佐!ロンドン橋はどうしましょう?
落とせ!歌のようにだ!

と、一人ヘルシングの少佐ごっこをしてみる。



あ、そういえば、ロンドン橋で思い出すものがマザーグースの他にもう一つありました。

2007年頃に「人造甲虫カブトボーグVxV」という
一見すると子供向け玩具促販アニメのようで、
その実「ミニ四駆で世界征服」みたいなコロコロ的ベクトルを
更にカオスな方向に捻じ曲げた
大人向けアニメが放送していたのですが、
作中でロンドン橋をモチーフにした必殺技があったんですよ。
あったハズなんですよ。
私の記憶が正しければ。


ちょっと待ってください、旅日記は中断して今調べますねー(Wikipediaを見ながら)


……(調査中)


そうそう、やはりありました。
世界大会、イギリス代表ニュートン・カーティス。
その必殺技が「ロンドンブリッジ・フォーリンダウン・バースト」でした。

技のイメージは正確にはどんな感じだったっけなー



………(動画視聴中)



そうそう、こんなのでした。


ロンドンブリッジ・フォーリンダウン・バースト。



………あれ?この橋は…





えっと、ロンドン橋から東を見ると、
これも定番観光スポット、跳開橋のタワーブリッジが見えるんですよ。


ロンドン橋から見たタワーブリッジ。



ロンドンブリッジ・フォーリンダウン・バースト。


これタワーブリッジだよ!





テムズ川を渡り、ロンドンブリッジ駅で電車に乗ったら
あっという間にグリニッジに到着。
そこから10分くらい歩くと、一面緑の公園が広がっている。

グリニッジ・パーク。
この広大な公園の中、小高い丘を登った所にグリニッジ天文台は、在る。



グリニッジ天文台。

世界標準時刻の基点、経緯の座標を定める定点。
即ち、時間と空間を定義するこの地は
言わば世界の中心。

宇宙世紀への改暦とラプラス事件グリニッジ標準時を基準にしています。


標準子午線上にて。

今!私は世界の中心に立っているッ!
そう、まさに!今!
私を中心に世界が回っているッ!



標準子午線を跨いだまま正午の瞬間を過ごしたりして、
世界の支配者にでもなったかのような
傲岸不遜の境地に一通り酔いしれ終えたら、

丘を降りてロンドンに戻ります。



ロンドン市街。
これ、ブティック?
つまり、これがロンドンの男の流行(モード)ってやつですか?
なんだ、日本とあんま変わらねぇな!(何



最後に訪れたのは150年以上の歴史を持ち
「エマ」の時代には既に存在していた
世界的有名高級百貨店・ハロッズ。


イエス。ラストは土産の買い込みです。

元々、食料品とお茶の小売店として始まった歴史を持つだけあって、
ハロッズブランドの紅茶はかなりの人気商品の様子。
私の家族にも大変好評でした。